ソマティック・エクスペリエンシング®療法とは?
ソマティック・エクスペリエンシング®(SE™)療法は、アイダ・ロルフ博士からロルフィング®を学んだピーター・ラヴィーン博士により開発されました。
SE™療法は従来の伝統的な心理療法とは異なり、身体への気づきを重んじて神経系の自己調整を促していきます。
この記事では、SE™プラクティショナーでもある筆者がロルフィング®と親和性のあるSE™療法について解説します。
ソマティック・エクスペリエンシング®療法とは?
ソマティック・エクスペリエンシング®(以下、SE™)療法とは、米国のピーター・ラヴィーン博士によって開発された身体志向のトラウマ療法です。
「トラウマは出来事そのものから引き起こされるのではなく、体験の残余エネルギーが身体から解放されないときに起こる。このエネルギーは神経系の中に閉じ込められている。」
と同博士は述べています。
野生動物は日常的に危険にさらされていますが、滅多にトラウマを受けることがないのは何故でしょうか?
野生動物はサバイバル(生き残り)のためのエネルギ-を抑制せずに使い、解放することを習性としているからです。
生まれ持った機能を、その機能の命ずるままに使い切ることに、快感や喜びを感じるのです(機能快)。
これに対し、人間は大脳新皮質が発達したため、理性によってサバイバルのためのエネルギ-を抑制しがちです。
たとえば、道を歩いていて転倒した場合、本当はうずくまって泣いていたかったけど、周囲を気にしてすぐに立ち上がり何もなかったことにしてしまう、等という抑制です。
すると、この抑制されたエネルギ-は身体に残り、神経系は「サバイバルモ-ド」(闘う・逃げる・凍りつく)が常態化してしまいます。様々なトラウマ症状は、この抑制された未完了のエネルギ-を身体が何とか完了させようと試みている結果とも言えるのです。
幸いなことに、動物と同様、人間もバランスを取り戻すことができる神経系を本来備えています。
そのため、SE™療法は未完了のエネルギ-を安全にゆっくりと解放し、統合していくことができるのです。
交感神経と副交感神経の相互作用の穏やかなサイクルを取り戻すことにより、自律神経の自己調整力を回復することがSE™療法と言えます。
→詳細はSE™ Japanの公式サイトをご参照ください。
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